介護の役割分担ガイド
家族・きょうだいで介護を分担する:担当の決め方と見直し方
執筆:ODAYA · 公開:
介護の分担は、同じ数の仕事を割り振ることから始めなくても大丈夫です。本人の希望と家族それぞれの生活を確かめ、「何を、どこまで引き受けるか」を具体的にしていきます。
1. 本人の希望を、分担の出発点にする
家族だけで先に役割を決めず、本人が続けたいことと、手伝ってほしいことを聞きます。話し合いへの参加方法や情報の共有範囲も、本人の希望に合わせます。すべてを一度に決める必要はありません。まずは今、家族で整理したい用事を一つ選びます。
2. 準備と連絡も、一つの仕事として書き出す
送迎や訪問は見えやすい一方、日程の確認や持ち物の準備は、誰かがいつも気を配っていることがあります。「通院をお願いする」のような大きな項目を、家族が引き受ける具体的な行動へ分けてみます。医療上の判断や専門的なケアの分担を、この一覧だけで決めるものではありません。
- 事前:本人と日程を確認し、家族の予定に書く。
- 準備:本人と必要な持ち物を確認する。
- 当日:合意した範囲で移動や付き添いを手伝う。
- その後:次の予定と、家族に共有してよい連絡事項を残す。
3. 担当する範囲と、難しくなったときの連絡先を決める
役割は、近くに住んでいるかどうかだけで決めず、本人の希望、使える時間、家族の得意なことも合わせて相談します。引き受ける人が了承してから担当を決めます。「家族みんな」を担当にすると確認先が曖昧になるため、用事ごとに最初に確認する人を一人決めておくと整理しやすくなります。
- 用事:何をするか。
- 担当する範囲:どこまで済めば完了か。
- 担当:今回引き受ける人。
- 交代の相談先:難しくなったときに連絡する相手。
- 確認する日:次に予定や担当を見直す日。
4. 家族へ頼むときの短い例
たとえば「今週は予定の連絡まで手が回りません。次の訪問日を本人に確認して、日曜までに家族へ知らせてもらえますか」と伝えます。何をしてほしいかと、どこまでかを一緒に伝える例です。難しいと言われたら、できる範囲を聞き直します。返事がないまま担当が決まったことにはしません。
5. 負担の点数より、今の生活を確認する
用事の件数が同じでも、移動や準備にかかる負担は違います。「来週も続けられそうですか」「準備の部分だけ代われますか」と、生活に合わせて見直します。仕事との両立に困っている場合は、厚生労働省の案内や職場の相談先で利用できる支援を確認できます。家族だけで抱えず、必要に応じて担当の専門職や地域の相談先も頼ってください。
6. 決まった担当を、家族が見られる場所へ
紙の一覧でも共有カレンダーでも、今の担当が分かれば始められます。ODAYAを使う場合は予定に担当を付け、変更や完了を同じ場所へ残せます。予定を交代するときは、相手が引き受けられることを直接確かめてから更新します。アプリへの記録は、本人の同意や家族同士の合意の代わりにはなりません。
あわせて確認できる公的情報
- 米国国立老化研究所 — 家族で介護の役割を分ける(英語)
家族の役割分担と、その後の見直しに関する情報。上の項目と頼み方の例はODAYAが作成したものです。
- 厚生労働省 — 仕事と介護の両立
仕事と介護の両立に関する制度・相談先の案内。利用条件は公式情報と職場で確認してください。